ホーム >とっておきコラム >うつ病休職者の職場復帰を支援
とっておきコラム
Column
2015-03-20
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
うつ病休職者の職場復帰を支援

こんな記事が新聞で掲載されました。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

うつ病や事故などによる障害で休職した人の職場復帰を支援するため、厚生労働省が新たな助成金制度を設けることが十八日、分かった。復帰する人向けの仕事を用意するなど雇用継続の環境を整えた企業に対し、復職者一人当たり最大七十万円を支給。四月から始める。

 厚労省によると、精神的な不調で休職した人がいる事業所のうち、復帰実績があるのは約半数にとどまる。厚労省は、うつ病の人や障害者が休職後も働くことができる職場を増やしたい考えだ。

 新設するのは「障害者職場復帰支援助成金」(仮称)。働く人が病気や事故などで障害者になったり、うつ病にかかったりして三カ月以上休職したケースが対象となる。

 企業が復帰する人の障害や能力に応じて担当できる業務を用意したり、職場に車いす用のスロープを設置したりするなど環境整備を図ることが支給条件。うつ病の人ではさらに、全国の地域障害者職業センターや医療機関による相談などの復職支援を受けることも条件だ。

 助成金は、復職から六カ月間雇用が続いた場合、一人当たり三十五万円(大企業は二十五万円)を支給。さらに六カ月後にも同額を支給する。厚労省は二〇一五年度当初予算案に約三千万円を計上した。

 厚労省の一三年の労働安全衛生調査によると、精神的な不調で一カ月以上休職した人がいる事業所のうち、復帰実績がある事業所の割合

は51・1%にとどまっており、働き続けられる人をどう増やすかが課題だ。

2015年3月19日 東京新聞 朝刊より

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

私は、うつ病についてのセミナーを、企業・団体様等で実施させていただいています。

うつ病疾患で、一番悲しい結果になるのは「自殺」です。

平成10年から平成23年までに、毎年3万人以上の方々が、自殺によって尊い命を絶ってしまいました。

平成24年、25年と3万人は下回りましたが、平成25年中における自殺者の総数は27,283人。

職業別でみると、「被雇用者・勤め人」は7,272人で全体の26.7%と警視庁「自殺統計」で公開されています。

新聞の記事で、「精神的な不調で一カ月以上休職した人がいる事業所のうち、復帰実績がある事業所の割合は51・1%にとどまっており」とありますが、深刻な問題ですよね。

うつ病は精神疾患ですが、しっかり治療をすれば完治し、仕事にも復帰できる病気です。

しかし、うつ病=精神障害者=治らない といった誤解がまだまだあり、職場復帰をしても周囲の人たちが腫物を触るかのように接し、結局その職場ではいることができず、再発や仕事を辞める結果になることも多いのが現状です。

今回の制度で、長い目で職場復帰の理解と支援をしていただければと希望します。

私も必要とされるなら、できるだけ多くの場でお話ができる機会があればいいなって思います。


何故私がうつ病についてのお話をさせていただいているかというと、実は、私もうつ病を発症したことがあるからです。

今は問題なく日常を過ごしていますが、あの時は日々が本当に辛いものでした。

幸い、周囲の皆さんが温かく見守ってくださったので、短い期間で完治することができました。感謝しています。


うつ病は、心が弱い人間がなる病気ではありません。

いろいろな物事に対して、実直に一生懸命生きているのに、うまくいかない時が重なって、自分ではどうすることもできなくなってしまい発症する場合があります。これは、脳の伝達物質がうまく作られなかったり、伝達を阻害されてしまったりして、判断能力がいちじるしく低下するために、自分で対処しようと思ってもできなくなってしまう病気なのです。

「心の風邪」といわれていますが、風邪をひいたときと同じように、薬を飲んでゆっくり休めば完治できます。

周りの人は、焦らせず、温かく見守ることが大切です。


「頑張れ!」という言葉は場合によって毒にも薬にもなる言葉です。

うつ病の人に「頑張れ!」は毒になってしまうのです。

一覧へ戻る
お問い合わせ・ご予約はこちらから
お問い合わせはお気軽に tel053-525-6763
Copyright © phoenix suport. All rights reserved